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500文字小説メイキング?

超短篇・500文字の心臓 第160回タイトル競作「タルタルソース」のメイキングみたいなのを作ってみようと思い、全部テキストデータを取っておいたことを、161回の作品を作ろうとデータを開いたところで思い出しました。

最初に書いたのと全然違う作品が出来上がっていて自分でもこれが最初だったん…だ……?みたいな気持ちになっています。

全部で六校(=最終)までありますが、三〜六は推敲に近い感じです。

一番上が初校みたいなやつで、一番下に最終的にアップされた作品を掲載しています。

では(本当に)お暇な方のみどうぞ。ちなみに意図したわけではありませんが、ネタバレが含まれるかたちにもなっています。

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超短篇・500文字の心臓 第160回タイトル競作「タルタルソース」作品と選評

超短篇・500文字の心臓に初参加させていただきました。概要は以下、公式サイトの「サイトについて」より引用させていただきました。

■独特の読後感を持ったとても短い小説を超短篇と言います。「500文字の心臓」は、その超短篇を使った競作を楽しんで頂く為の競作サイトです。

■当サイトは文字数が500文字以内の文章作品を主に扱い、各回のタイトルに沿った超短篇を俳句でいう句会で用いられる「互選」という方法で得点を付けていく「タイトル競作」の作品を募集しています。

今回の競作タイトルは「タルタルソース」。作品の投稿と選評、両方とも参加させていただきました。

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↑チキン南蛮とタルタルソースを久しぶりに作ったのですが作品には何一ついかされませんでしたのでブログ記事に写真だけ

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創作ネプリコラボ①「冬の記憶たち」配信開始しました(終了しました)

昨年秋にvol.0を配信した「創作ネプリコラボ」の第2段を配信開始しました。今回は冬をテーマにした美作驟雨さんの写真と、その写真からイメージした短歌・小説を掲載した横長折本です。

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↑この写真、超大慌てて撮影したので左上のカメラが実は上下が逆っていう……

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超短編「ちるちるみちる」

 

 降るたびにあたたかくなる雨のなか、そのひとは花びらを拾っていた。

 つい一週間ほど前までうつくしく咲いていた、桜の花びらが散らばっている。風に吹かれて雨に打たれてひとの足に踏みにじられて、今ではその影も形もなくなって、ただ汚らしいピンクと茶と黒が水たまりに飲み込まれぐるぐるしている。そのなかから、白い指が何かを拾い上げた。

 花びら、それは花びらだ。

 拾ったのとは逆の手に、丁寧に載せる。

 よく見ると、他にも一枚、二枚、のっていて、花のかたちに置かれていた。花びらが花びらになる前の、正しかった花のかたち。

 四枚目と五枚目が拾われて、そのひとは満足したように笑った。笑って、花を捨てた。どろどろの渦の中に、やっと戻れた花のかたちが、また花びらになって、あるいは花びらですらなくなって、散らばった。

 

 

「もうすぐオトナの超短編」氷砂糖選に応募した超短編です。自由題部門で優秀賞をいただきました。丁寧な選評、ありがとうございました。選評は以下よりどうぞ。

 

紙街03用に読んで落選(?)した自作短歌の解凍小説でした。

 

ぬるみゆく雨に打たれて散らばりし花びらたちを桜に戻す

超短編「神々のかたり」

 

 むかしむかし本当に起きた事なのか、とおいとおい未来の予言なのか、わからないまま人々はかたる。

 竜について、かたる。

 神に逆らって滅ぼされた哀れな生き物だとかたる者がいれば、世界を滅ぼすためいつか現れる化け物だとかたる者もいる。

「ほんとーはどっち?」

「どっちだと思う?」

「う~ん……りょーほー!」

「両方?」

「むかしいっかい滅ぼされちゃったんだけど、こんど世界を滅ぼすためにもっかいあらわれるの!」

「なるほど」

「いいでしょー」

「そうだね。じゃあ、そう、かたっておこうか 」

 

 

「もうすぐオトナの超短編」氷砂糖選に応募した超短編です。兼題部門「お伽話」で優秀賞をいただきました。丁寧な選評、ありがとうございました。選評は以下よりご覧いただけます。

で、選評をいただいて速攻で書き直してみたのが以下。

 

 

「ねぇ、竜ってさーどっちなの?」

「なにが?」

「人間にさ、竜はむかし神に逆らって滅ぼされた化け物だって言ってるやつらと、世界を滅ぼすために遠い未来に現れる神の使いだって言ってるやつらがいるの」

「へぇー」

「ほんとーはどっちなの?」

「どっちだと思う?」

「う~ん……りょーほー!」

「両方?」

「むかしいっかい滅ぼされちゃったんだけど、いつか世界を滅ぼすためにもっかいあらわれるの!」

「なるほど」

「いいでしょー」

「そうだね。じゃあ、そう、かたっておこうか 」