下記の企画に参加しました。
Twitter300字SSを開始します。お題は「火・炎」です。照明、暖房、料理等、様々な「火」または「炎」のある光景を作品にして下さい。詳しい概要→ https://t.co/GtCHTLOpLL に沿って24時までに #Twitter300字ss のタグをつけて投稿して下さい
— Tw300字ss (@Tw300ss) 2016年12月3日
ジャンル:オリジナル、おねショタっぽい
■ 小さな熱 ■
冬になると、子どもが私の布団の中に潜り込んでくるようになった。あったーあったーと言いながら。どうやらあったかいと言いたいらしい。私からすれば子どもの体温のほうがよほどあったーなのだけれどね。この体はどんなときでも温かくならない。
けれど、子どもは気にせず隣に潜り込み、柔らかい毛布に顔を突っ込むと、ちらりと私を見る。笑いかけるとえへぇっと笑う。やり過ぎると興奮するのでほどほどにして、やさしく背中をさする。すぐにすぅすぅと寝息が聞こえてきた。
毛布を掴む小さな手にそぉっとふれる。
あたたかい。
愛しい愛しい小さな熱に感謝して、今日も一日を終える。どうかこの命の火ができるだけ長く灯っていますようにと願って。