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7's Library

小説書いたり本作ったり短歌詠んだり感想呟いたり

はてな題詠「短歌の目」3月 感想と振り返り

 

すっかり春というか太陽は夏っぽいなぁと思いながらはてな題詠「短歌の目」3月の感想と振り返りです。

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■ 感想 ■

参加作品すべて読ませていただきました。パッと読んで気になった作品を引用コメントさせていただきました。

※題詠・テーマ毎に並べてる(その中での順番は掲載順)ので自分の作品の感想があるのか確認したい方にはわかりづらい仕様です。

 

 

■ 題詠 5首  

 

1.草

大昔絶えた獣が食してた水草ひとつ化石に供える

「あまはら×星屑の群れ」~短歌の目二期・3月の巻~ - さよならドルバッキー

 化石の中から水草の匂いを味わえましたでしょうか。

 

わかばきらきら光る那珂川のここは最果て見晴らせば海

短歌の目3月に参加いたします。 - つのへび日記

川の上流はまだ春だけれど下流の方には夏が来てそう。

 

飲みかけの炭酸水は透明ではじけるように駆ける草原

第17回短歌の目・3月 - そこ、hyphen

 炭酸水が連れてくる夏が爽やか。このタイプの短歌好きです。

 

春ならばしろつめ草の咲く団地 幼い私をみどりに染める

短歌の目3月(あまりに白く) - 窓のむこうはたぶん海

シロツメクサ好きなんです。小さい頃を夢の中で振り返っているような雰囲気が好き。

 

ご機嫌をうかがうように傘を差す仕草がすきだ雨よ降れ

たんたん短歌 短歌の目/3月 - 片鱗カフェ

かわいい。明日雨が降ったら確認してみたい。

 

 

2. あま

眠れない夜にすあまを引っ張れば伸びてたちまち地球を包む

短歌の目 3月 - 何かのヒント

すあまに包まれた地球は甘くもちもちになるのかしらん。

 

錆びついた柄のざらつきを古傷にたとえてひらく春のあま傘

第17回短歌の目・3月 - そこ、hyphen

傷を負っても季節はめぐる。消えなくても癒される。

 

歯根まで意識をこめてあまおうの果肉をゆっくりかじる団欒

『花実の色』(短歌の目 第17回) - 砂ビルジャックレコード

味わっているのはあまおうか団欒か。 

 

あまりにも空が青く澄んでいてわたしは失うものも無くした

短歌の目 第17回:3月 わたしは失うものも無くした - さらさら録

空の青さはときにかなしい。失うものがある怖さと失うものがない虚しさを思う。

 

職安へ着いたつもりが、見上げるとそびえ立つのは「だあましんでん」

はてな題詠「短歌の目」2017年3月 - Letter from Kyoto

笑いましたwww

 

手のひらはあまりに白く小さくて空へ向ければただただ未来

短歌の目3月(あまりに白く) - 窓のむこうはたぶん海

小さいひとたちには無限の可能性が広がっている。

 

あまねくと願う平和の礎を築くためにぞ労を惜しまず

第17回短歌の目3月に参加します - ほしいぬ

あまねくは難しそうだなぁと思いつつ、理想論の大事さ。

 

断ち切った雨を見ている砂漠ではあまやどりってたぶんできない

たんたん短歌 短歌の目/3月 - 片鱗カフェ

砂漠に雨って発想が素敵。「たぶん」がいい。

 

 

3. ぼたん

ふなびとも船みる子らのちちははも心にぼたんからくさの春

短歌の目3月に参加いたします。 - つのへび日記

異国情緒が感じられて好き。

 

葉ぼたんをキャベツのサラダに飾るなら花のぼたんはディナーのメイン

はてな題詠「短歌の目」2017年 3月 - Komma usw. 

センスがあるってこういうことをいうのでしょう。

 

泣き顔が不意によぎって取れかけのくるみぼたんをなんどもなぞる

第17回短歌の目・3月 - そこ、hyphen

なぞるぼたんはないけど入院するとき鼻水と涙でぐちゃぐちゃになった娘の顔は一生忘れないと思った。

 

めざめごと秘密のぼたん押さるやう春あらわれて人になりけり

#短歌の目 供えて落して投げて、はる - learn to forget

 秘密のぼたんは魔法のぼたんなのかな。私も押したい。

 

きみの手で朝に夕に触れられるぼたんでさえも持つ特権

たんたん短歌 短歌の目/3月 - 片鱗カフェ

娘におんぶをせがまれたり別れを泣かれたりする特権を持っています。

 

 

4. 鳥

あの人は痩せると鳥のようになり、羽根を広げて飛び降りてった

はてな題詠「短歌の目」2017年3月 - Letter from Kyoto

鳥のようではあっても鳥にはなれなかったのでしょう。

 

鳥の影急降下して午後二時の眠りの街を切り裂いてゆく

短歌の目3月(あまりに白く) - 窓のむこうはたぶん海

東京を思い出す歌。仕事してるときって昼食後がいちばん眠かった記憶が。

 

鳥のごと頭を寄せて君笑めば我はついばむ柔らかき頰

第17回短歌の目3月に参加します - ほしいぬ

微笑ましくて口元が緩みます。

 

 

5. 雷

開かない部屋の氷雨の子供たち春の接ぎ目に落ちた雷

はてな題詠「短歌の目」2017年 3月 - Komma usw.

かなしさとうつくしさの同居。落ちた雷は変化の兆しでしょうか。「春の接ぎ目」という言葉が好き。

 

春雷のひかりはとうに闇のなかこれから降り出すさまざまなこと

第17回短歌の目・3月 - そこ、hyphen

春雷もひかりといえばひかり。さまざまなことには良いことも悪いこともあるのかもしれない。

 

つんざいた雷鳴のように劇的な合図などなく幕は降りゆく

短歌の目 第17回:3月 わたしは失うものも無くした - さらさら録

人生そんなもの。

 

はじまりは自分で決めた今ここに祝砲のように雷が鳴る

短歌の目3月(あまりに白く) - 窓のむこうはたぶん海

自分で決めることの大事さ。偶然だけど一つ前の歌と対象的。

  

やさしさは避雷針になりがちで薄着になるのがすこし怖くて

たんたん短歌 短歌の目/3月 - 片鱗カフェ

やさしさってむずかしいし、うそのやさしさとほんとのやさしさがあったりして頭で悩むよりこころで感じたいし動きたいと思うの。

 

 

■ テーマ詠 「捨」

捨てるのが大人の証というのならずっとこどものままで おねがい

「あまはら×星屑の群れ」~短歌の目二期・3月の巻~ - さよならドルバッキー

こどもでいたい大人のズルさと大人になりたくないこどもの誠実さを思う。

 

プリキュアのプリントTシャツ雑巾になった今でも私のヒーロー

「あまはら×星屑の群れ」~短歌の目二期・3月の巻~ - さよならドルバッキー

雑巾になってもプリキュアプリキュア

 

破られたノートの端に書いたのはきっといらない夢物語

「あまはら×星屑の群れ」~短歌の目二期・3月の巻~ - さよならドルバッキー 

意外と大事な物語のネタだったりして強がって「きっといらない」なのかもとか。

 

すあま型宇宙生物モニョモニョし「不味い!」と吐き捨て地球を去りぬ

短歌の目 3月 - 何かのヒント

なぜすあま型なのか気になるしすあまは結構いろんな形があるので一概にすあまといっても……などと思いながら。

 

捨ててきた自分の体をまた集め、泥だらけの手、文字を連ねる。

短歌の目3月 - 星明かりの更新

捨ててきた自分をまた集めるのはとてもつらいし、それを文字にするのもまたつらいけど、でもそれで前に進めることもあるのだろうなと。

 

ある人は悪い心を海中へ「放て」と言った「捨てろ」ではなく

短歌の目3月に参加いたします。 - つのへび日記

ついったの海によく毒を放つわたしですが捨ててるわけじゃない。

 

掃除好きの親が云うには捨離捨離と小気味の良い音がするのだと

はてな題詠「短歌の目」2017年 3月 - Komma usw.

擬音をあて字にするの面白い。掃除はしたいけど優先順位を落としてるわたしもその音が聴きたい。

 

仮令ばね捨子だったら幸せが淋しくなかった微塵のひかり

はてな題詠「短歌の目」2017年 3月 - Komma usw.

しあわせ!って実感がなく、後で振り返ったときしあわせだったんだって思うのがいちばんしあわせなんじゃないかと最近思う。

 

水の音が遠く遠くにささやけく砂を捨てずに季節を過ごす

はてな題詠「短歌の目」2017年 3月 - Komma usw.

心穏やかに生きていきたい。

 

この日々はもう欲くない鍵を開けたままで出る掃除機は捨てる

はてな題詠「短歌の目」2017年 3月 - Komma usw.

未必の故意と、はっきり意志を持って捨てるものとどちらがより良いのかしら。わたしは鍵を閉めて失くしている気がする。

 

木曜日ものを捨てることは怖い燐寸を出してロープを吊るす

はてな題詠「短歌の目」2017年 3月 -  Komma usw.

本当に捨てていいのか後悔するんじゃないのか。

 

しょうがないなんてため息一月分ゴミ袋に詰め空へと飛ばす

短歌の目 第17回:3月 わたしは失うものも無くした - さらさら録

最後はゴミ袋だけ海に浮いて、拾った人が中のため息にため息つくのかも。

 

散らかった部屋で囁く「捨てちゃえばいいのに」なんて、そんなに、軽く

短歌の目 第17回:3月 わたしは失うものも無くした - さらさら録

捨てられないものが増えれば増えるほど部屋は散らかる。

 

意識的、無意識的なものであり、相手はいつも忘れてるもの

はてな題詠「短歌の目」2017年3月 - Letter from Kyoto

捨てたほうは忘れても捨てられたほうはきっと忘れられない。

 

結晶のふちどりの冬を脱ぎ捨ててどこかへ向かう君も私も

短歌の目3月(あまりに白く) - 窓のむこうはたぶん海

思春期を思い浮かべ。きっと誰もが一度通る道。

 

水が好き ひとりが好き 音楽が好き どこかに捨てたわたし、私は

短歌の目3月(あまりに白く) - 窓のむこうはたぶん海

おとなになるにつれ、好きって捨てざるを得ないことが多い気がして、その好きだったわたしも一緒に捨てて残った私はなんだろう。

 

自意識と取っ組み合って早三年私のブログは五月に始めた

短歌の自由201703号 - 意味をあたえる

 創作活動は常に自意識との戦争です。

 

からっぽの部屋に残した二十四のわたしを探す余震の街に

第17回短歌の目3月に参加します - ほしいぬ

わたしの二十四は震災を知ってるけど知らない。

 

箱の蓋開けて中身を確認しやっぱり君を好きだとしまう

第17回短歌の目3月に参加します - ほしいぬ

どれだけ年月が過ぎ去ろうと今さら表に出すことがなかろうと、捨てられないものってある。

 

さよならを言わせないよう人形はコトリと箱の外へ転がる

第17回短歌の目3月に参加します - ほしいぬ

捨てられる前に自ら転がっていった人形には付喪神が宿っていたかも。

 

指環ごと海に投げてしまったら最終話だけど人生は続く

たんたん短歌 短歌の目/3月 - 片鱗カフェ

めでたしめでたしじゃなくてもやっぱり続きはある。でもめでたしめでたしにたどり着く可能性もある。死ぬときにめでたしだったらしあわせですかね?

 

 

■ 振り返り ■

お題とは別にその時の季節感が感じられる作品は読んでていいなぁと思ったので、とり入れてみました。ということで裏テーマは「春」。

 

■ 題詠 5首  

1. 草

春思う草色をしたよもぎまん着色料の文字浮かべ食む

ローソンでよもぎまん買ったらすっごい緑色で、ちょっとこれヤバくないかなって思いながら食べた気持ち。春ってえげつない感じがするん。

 

2.あま

桜もち甘くて苦い春の味 あなたにはまだ早すぎたかな

もうすぐ2歳の娘が勝手にチョコをぱくってしたのですが、一口食べたらもういらんってなっちゃったのがかわいくて。

 

3. ぼたん

付け替えたばかりのぼたんむしりとり歯を見せ笑う我が子叱れず

ぼたんじゃなくてもなんでも、今したばかりの何かを一瞬で叩き崩される日々ですが、叱ろうという気持ちもまた子どもの笑顔によって叩き崩されるのです。

 

4. 鳥

悠々と果てなき空を北へ帰す鳥たちの名は知らないけれど

富山の空って本当に広くて、そこを飛ぶ鳥たちもその広さを満喫してる感じがとても好きってことをいいたかったんだけど、裏テーマの春を匂わせようと思ったら違う感じになった。

 

5. 雷

晴れ曇り雷に雪雨あられ 富山の春は近くて遠い

富山に来た当初、1日の天気の変化が激しすぎてついてけなかった。そんぐらい季節の変わり目の移り変わりが激しい。海がどんなに近くても天気は山なん。

 

 

■ テーマ詠「捨」

難しかったです。

繰り返し捨てては拾う未練などいいかげんそう焼くべきなのだ

私の中では「捨」と「拾」はセットで、捨てられなくするにはどうすべきか、みたいなことを考えて焼き払え!ってなりました。

 

連作「取捨選択」

緑萌え雨が降るなか紫陽花とダンスしながら夏を迎えた

橙の星がきらめき香るころ生まれた命守るためただ

北風が告げる終わりはもうすぐと 様々な名を考えて雪

捨てられぬ命抱えて春が来る。その前に今、産声あげよ

今回一番推敲しまくりました。記事をアップした日、翌日帝王切開が決まっていたので、とにかく今日中にアップしようと思って無理矢理仕上げ。

今目の前にいる子どもと、お腹の中にいる赤ちゃんと、どちらも選べずに、どちらも捨てられずに過ごした、子どもの1歳誕生日(初夏)から赤ちゃんが生まれる前日までの気持ちを季節と絡めて。それから、赤ちゃんの名前を、3月に産まれたら冬にちなんだ名前に、4月に産まれたら春にちなんだ名前に、と夫と話していて、3月に生まれたので冬にちなんだ名前になったというあたりが雪とか春ですね。春が来る前に産まれました。産まれてくれました。ありがとう。

伝わりづらかったと思います(いきなりの反省)が、産まれる前日にこれを詠めて良かった。未だに取捨選択の日々は現在進行系で続くけれど、読み返してがんばろうって思えた。

 

 

 

■ 総括 ■

感想を書く短歌をセレクトするとき、自分がいいなぁとか好きだなぁとか笑えるなぁとか、とにかくピピッとくるものを選びたいのだけれど、感想を書くことを考えると感想が書きやすい歌、意味がわかりやすい歌を選ぼうとする無意識(笑)があったり、歌意がよくわからないといいと思っても感想が書きづらくてセレクト悩んだりといったことをなくしたいなぁと思いました。

感想を書く短歌の数を絞ったら時間の短縮にも繋がるし、自分の中で優先順位も付けられるのかなぁとか思いつつ、いいと思う短歌は同じ人が詠んでる場合が多く悩ましい。でも次回参加したらやってみたいかも。たぶんそうすることで自分の好きなもしくは詠みたい短歌の方向性がみえるのかなぁって。感想書くのはあくまで自分のためな私です。

そして今さら気付いたのですがタイトル付けてる方は連作みたいに作られてるのかしら。私もタイトル付けてみようかなぁと思いました。タイトルが良いと読みたい気持ちが高まるような。今回のだと「わたしは失うものも無くした」が好きでした。この言葉が入った短歌も好き。

そして短歌の連作の定義が未だによくわからないので勉強したいなぁと思う今日この頃。少し本を買った方がいいのかしら。おすすめの本があったら教えてほしい気持ち←

 

自作品は少し自分の好きな傾向の作品を詠んでみたいなぁとか。あと、リアルな気持ちやそこから派生したことを詠むのでもっとふぁんたじーな作品を作ってみたいなぁとか思ってます。4月の締め切りまであとちょっとなのでチャレンジできるかわかりませんが気持ちだけ。気持ちばっかりですが気持ちぐらいはって。

 

そんな感じで次回もがんばりたいです。

最後にスターや引用スターありがとうございました。ところで私はスターだけを押すときは読んだよー的な意味合いなんですが他の人はどうなんでしょうねとふと。引用はもちろん好き好きって意味ですw