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ひとり反省会(第4回折本フェア関連のこと)

学生の頃、勉強の予習復習の大切さを説かれた気がするのですが、イベントに参加して、その記録とか反省を残すことは復習に似ている気がします。復習することでれべるあっぷできたらいいなぁという、そういう気持ちで、他の方の参加作品を読んで感想を書いたりしています。これを自作にとりいれてみたいとか、こんなの自分も作ってみたいとか、そういう刺激とかインスピレーションを求めてるんだと思うんですけど……いや、でもただのひとり反省会かもしれません。

 

珍しくどうでもいい前置きを書きましたが、本題に入ります。本当に今さらですが、第4回折本フェアに参加された方々のネプリ折本をプリントしまくりましたので、特に良いなと思った作品の感想、自作品の反省っぽいなにかと、今後注意したいこととか作りたい折本などについてまとめてみました。

感想は当時引用ツイートしたのに個人的な見解が+されていたりされていなかったりしています。とにかく長いです。引用含めてですが1万字になっています。

注)配信数とダウンロード数(2017.12.17時点)を出しているので、苦手な人は感想まででブラウザバックか画面を閉じてください。

 

■ プリントした折本 ■

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・写真+2冊なので全部で46冊プリントしました。約3,000円飛んだようです(+2冊は以下に感想を書いた『あおいとり』と『みまりたび01バルーンさが駅』)

・ダウンロード版を同時配信または後で配信されると名言されていた方のはダウンロードして自宅でプリントしています。ちなみにUSBなどに保存してコンビニプリントするとネプリ配信より10円安くなります

・意識して知らない人や、読んだことのないジャンルの折本をプリントしました。折本が好きなのでまた作るんですけど、同じところにいたら同じものしか作れないので、自分にないものを作ってる人のが見たかったのです

・ネプリ配信の作品と折本フェアの作品は多少違ったのかもしれませんが、ネプリは圧倒的に小説が多かった気がしました。エッセイ、レシピ、短歌、漫画のひとはあまり参加されてなかったのかしら。漫画は中田中だけだったような(感想は書いてませんが安定の面白さでした)

 

 

■ 感想を書いた折本 ■

【小説】

● 一冊まるっとひとつのお話系

とってもかわいい鳥のお話。ちょっと切ないし、鶏が先か卵が先かみたいな話でもあって、でも鳥はかわいいし鳥はしあわせであれっ!てお話で良い。とにかく鳥がかわいい(3回目)ので鳥好きの友人にプレゼントするため自宅印刷綺麗に出しました。

 

『雨乞うる鯉』夜の底に潜むものをそっと垣間見たような物語でした。夏の夜にお散歩に行きたくなるかもしれないし、池を見ると鯉がいるか覗いてみたくなるかもしれません。面白かったです。 

 

氷砂糖さんの作品、テキレボアンソロで読んで面白くて2冊ぐらい本を買ったものの積読化しているのであれなんですけど、どれも面白かったです。『ダイエットなんて!』は飯テロ折本でした飯テロです飯テロ(大事なry 『☆を預かる』は絵本風なちょっと不思議な大人の物語で好き。表紙もいい。『しあわせなデート』も好き。しあわせの定義はひとそれぞれだよねっていうお話。

 

三人の小学生が、ある出来事を通して友情を確かめ合うような物語。なにひとつ不思議なことは起きてないんだけれど、不思議なことが起きたような気持ちになりました。三部作になっていて、3冊とも読むのがおすすめです。劇的じゃないけれど味わい深くてじんわり染みるものがありました。そもそも友情モノに弱いというのもあります。

 

これは折本フェアで印刷したわけではないのですが、とても好きだし良い作品だしで紹介的な感想を書きました。

「これからますます寒くなります。心の中まで冷え切ってしまったとき、『おほしさまひとり』を読んでみることをおすすめしたいです。じんわりとあたたかくしてくれる本です。ひとりぼっちのクリスマスの夜に読むのもいいかもしれませんね(ぇ」

 

安定のナギノせんせーです。『夜汽車のあと』は夜のあたたかさに満ちた音の世界がとてもやさしい物語でした。『ソーダ水の午後』は本編は知りませんがざーって砂を吐きそうな甘々具合がすごく素敵な恋愛モノファンタジーでした。たぶん文フリ京都の新刊なのかな。どこかで買おうと思います。

 

村長の子どもと孤児の子ども。それぞれ葛藤を抱える男の子たちの出逢いを書いた友情モノファンタジー。かわいくてほこほこするお話です。折本のかたちもちょっと変わっていて面白かったです。

 

 

● 掌編ツイノベ連作系

『魔法猫だってごはんがおいしい!』魔法使いの猫のダイエット奮闘記。めちゃくちゃかわいかったですw 

 

『カメオな日々』カメレオンもどきのカメオと家族のほのぼの短編集。金魚の真似をしたり、栗を取り合ったり、おみやげもらったり、今回も楽しく美味しい物語たちでした。このシリーズ大好き♡ 

 

● 変形タイプ

楠樹さんの折本といえば折本関連の方には有名だと思うのですが、内容的には全部ツイノベ連作系でした。

『成形するカード』作ることを楽しむ本でした!(本とは) 宇宙人からのメッセージも無事読み取ることができまして、なんかもういろいろすごかったです!w

『ぼくらの猫いた未来』タイトルというか文字列というかたぶん既成概念に騙されました。猫好きさんが読むべき折本でした。大変おもしろかったです。にゃー。

『楠の奇談折本』くすっとしたりほわっとしたりえーってなったりこれはどう反応すれば……?みたいなオチがとても効いている作品が多くて大変楽しめました!

 

 

【エッセイ】

女の子ふたりの物語を書かれる女性著者二人の文通。お手紙のデザインがとても素敵で、内容も本当に素敵で、あずみさんのから読み始めて柳川さんのところ半分ぐらいで涙が止まらなくなってしまいました。名前をつけられない特別な関係のだれかを持ったひとはぜひ読んでみてください。

これはある意味創作の裏側だと思うのですけれど、こういうの本当に私はツボすぎて好きすぎる。

 

『かいつまむ日々』北海道暮らしの著者が書いた800字の随筆集。生活感と空気感のあるお話でどれも素敵でした。特に遡上が好きです。サクラマスが滝を登っていく光景を見てみたいなと思いました。ネプリ配信は終了ですがwebでも読めるみたいです! かいつまむ日々。(比恋乃) - カクヨム 今度同人誌化されるそうです。ほしい。

 

 

 【レシピ】

今回の折本でいちばん笑いました\(^o^)/ 仮にも(←)レシピ本なのに笑わせてくるとはさすが桂瀬さん! 深夜テンションすごい!! いや、レシピ本としても役立つと思います。適量が多すぎなのでw初心者向けではないけどある程度料理したことがある人にはおすすめおすすめ!

 

春木さんの折本だけネプリ配信終了してから読み終わったので感想ツイートをしていなかったのですが、どれも素晴らしかったです。レシピはわかりやすいし、盛り付け例はうつくしいしで、どれも作ってみたいと思いました。特に『秋の行楽弁当』の盛り付け例のページは感動。『夢の森に住む仕立屋』も素敵なお話でした。今回折本で2段組はプリントした中ではこれだけだったのですが、とても読みやすかったです。あ、『秋の行楽弁当』は実際に作りました。

 

 

  【絵本&その他】

とってもかわいい絵本でした〜。炊き立てのほかほかご飯おいしいといいね。これ、今回の折本フェアで一番いいねシールがもらえてた折本でした。納得のストレートかわいさでした。

 

『おてんきや』は夕焼けがきれいな次の日は晴れるんだよね〜って思いながらぱらぱらしたかわいいオレンジ絵本。

『明太ふらんす読本』は情報誌とのことですが、明太フランスを紹介する物語みたいにも読めて面白かったです。裏表紙のパンパカパーンで腹筋崩壊←

 

『旅灯亭のお話のはじまり』とても素敵でした! ドキドキ・ワクワクがたくさん詰め込まれた旅の物語。氷のトンネル、司書猫さん、晴れ猫さんのところが特に好きです。裏表紙の写真が旅!って感じがして良かったです。続きがあったら読みたいな〜って思いました。

 

『ねこのきせかえ』シリーズはお子さんいる方で塗り絵できる年齢なら印刷しておいて間違いなし!(私は溜めている)
『万華鏡倶楽部』一時期万華鏡のことを調べていたことがあったのですが、知らないことがたくさん書いてあってほえーってなりました。  

 

 『みまりたび01バルーンさが駅』バルーンフェスタ期間のみ使われる臨時駅「バルーンさが駅」の紹介本。こんなのあるんだ!?っていうのがまず驚き。駅の簡単な紹介とかわいい駅スタンプ、駅写真。手書き文字がかわいいのに読みやすくて素敵でしたー! 予算とか気分が許せば 『みまりたび02バルーンフェスタ(バルーンなし)』もプリントしたかったです。

 

 

 

■ 自作品のこと ■

告知記事は下記の一番下(不親切)を参照ください。

出したのは3種類です。順番に反省みたいなの。

 

● 空雲折本 配信数20枚よりちょっと上/ダウンロード数15回

・折本フェア合わせの新作

・一番反応をいただけた。全然知らない方からもうれしい感想をいただけた(短歌と綺麗系の写真というカテゴリーが他になかったせいもあると思います)(後述するイベント会場でのいいねシールもたくさん貼ってもらってました)

・現状の自分で出来る限りのものは作れたので、そこにおける満足感はありつつ、短歌連作としては未熟でした。短歌単品の完成度は1年半やってきて大分上がってきてると思うのですが、連作は「まだ」が100回ぐらいつきそうですので、今後特に力を入れたい部分。ただ、連作は短歌云々よりも、アイデアの部分が大きい気がします。短編集と短歌連作って似てる気がするのですが、そのメインテーマみたいなところ、アイデアが一番光るところが重要だと思うのですが、それが下手な気が。読むほうも、短編集と短歌連作の読み解きが下手なので……。ちょっと折本からは離れてきたのでこれはここで終わります

・最初A3で文庫サイズ折本を予定していたのですが写真の解像度とかクオリティの問題でサイズを下げました。もともと折本にしようと思っていたわけではなかったので仕方ない部分ではあるのですが、残念。今後もし同じように写真をメインに持ってきた折本を作るならiPhoneじゃなくてちゃんとカメラを使わないといけません。未来の私よろしく

・観音開き折本を、そのアイデアを活かしたかたちで作れたと思います。観音の繋がるところはもっと遊んでも良かったのかもしれません

 

 

● 草花折本 配信数16枚よりちょっと上/ダウンロード数9回

・6月に開催された「カマタまで文学だらけ(かまぶん)」で作った折本

・かまぶんの際にサンクスカードかわりに〜というアドバイスをいただいたので、折本フェアverでは暗い短歌を明るい短歌に変更した

・素敵な感想をいただけて嬉しかった

・相互フォロワーのうささんに花マップの宣材にしていただいてました。ありがとうございます(笑) より素敵なかたちに飾っていただけて作品たちも喜んでいると思います

・サンクスカード的な折本というのはいいな、と思ったので、また同じような雰囲気のを作りたい気持ち

 

● とやまぐるめ 配信数6枚/ダウンロード数8回

・一昨年の秋のテキレボで、北陸アンソロジーの宣伝用に作った折本

・今回はほとんど反応なし

・とやまネタの折本はまた作りたい

 

 

※ 折本フェア ※

当日はTwitterでエア参加組でしたので、会場の模様を眺めているだけでした。こんな感じで、とても素敵に飾られていたようです。ありがとうございます。

 

あ、いいねシールたくさん貼ってもらってたのに「空雲折本」がまぜていただいててとても嬉しかったです。そしてその隣にあった「キッチンメイド手仕事手帖」が欲しかったけどネプリ登録なしとのことでとても残念でした。

 

 

 

■ 今後作るにあたって ■

● カラーとモノクロ

・表紙だけカラーの作品(ほかはモノクロ)をカラー価格で出すのがしんどかった。文章主体だったら表紙含めてモノクロでいい気がしました。モノクロでも良い表紙はたくさんありました(氷砂糖さんの☆よかった)

セブンイレブンは登録時の設定でしか印刷できないので、必ず選択できるようにしますすみません(モノクロでも読めますと言いながらカラーでしかプリントできないのあってもにょりました……)

・上記で述べたこととは逆になりますが、会場ではカラーの方が目立ちそうです。会場にはカラー版を、ネプリ用にはモノクロ版をというのも有りかもしれません

 

● 折本フェア会場とネプリで読みやすい作品はちがう?

読みやすいのも会場とネプリで違うんじゃないかなって思いました(本当に良い作品は両方で読まれるのかもしれませんが)。その場でぱーっと読めるほうが会場では読みやすそう。逆にネプリはじっくり読める方がいい気がしました。

 

● 価格について(宣伝用の無料配布は別とします)

ネプリは印刷してイベントに持っていく時は価格をつけています。でも、ダウンロードデータは無料です。これはどうなのかなって思っています。でも自分がデータをダウンロードして内容見て良かったら印刷するっていうのを今回やって、これはいいと味を占めてしまいました。今はBOOTHを利用しているので、写真で全部内容を公開しています。有料にすべきかなとも思ったんですが、さらにそこから印刷代がかかるのでやはり無料?みたいな。イベント会場ではその場で内容を見てお金を払っていただいているのでいいと思うんですけど。

草花折本はかまぶんで価格をつけたので折本フェアでは無料配布はなしにしましたが、これも折本フェア限定って考えたら別に無料配布をつけても良かったのかもしれないなどと。

これはまだしばらく悩んでいると思います。宣伝目的以外で無料配布する意味ってなんだろう?なんです。読んでもらえるなら無料でもいいって思える人になら、むしろ読んで頂けますでしょうか?って謹んで納品したいんですけど、そうじゃないひとに大切に作った作品を無料だからとりあえずって読まれるのは嫌な気がしたんです。でも私も面白い作品がないかなって無料だから適当にダウンロードします← だって知らない人の作品をいきなりお金出して買えるほど私は今お金がないんですものっていうこの矛盾です。結論は出ませんがこの話題は終わります。現時点では抜け出せない渦です。

 

● 今後作ってみたい折本

・七歩さんの『おほしさまひとり』みたいな感じの。文章の色や大きさを内容によって変えるの。これは今個人的なプレゼントで作ってるけど全然進んでません←(クリスマスまでにつくりたひ……

・ファンタジーな小説1本まるっとの。実はまるっとひとつ同じお話が載ってるのを作ったことがない

・みまりさんの『みまりたび01バルーンさが駅』みたいな旅モノエッセイの富山版。とやまシリーズでとやまぐるめと一緒にどうぞしたい

・ヱニス‏ さんの『旅灯亭のお話のはじまり』みたいな写真×小説でファンタジックな感じのいい……

・短歌折本。 1首1ページにして短歌に合わせて1ページごとのデザインを変えてくの

・編集系の仕事エッセイ本。ネタは過去に遡れば10年分ぐらいあるはずだけどどこまで覚えているのか

・育児エッセイ本

・じゃばら折本。切らなくていいからずっと作りたいと思いながら、あの構成でいきたい内容が思いつかなくて頭を悩ませている。短歌折本と合わせてもいいのかもしれない。

どれかひとつぐらいは来年の文フリ金沢直参に持っていきたい気持ちですけどどうかしら。未来のわたしに託します。

 

 ■ さいごに ■

折本フェアは次回があったら参加したい素敵なイベントですし、Adeはいつか直参したいです。去年委託でお邪魔したのですが手厚い加護を受けました。それからいつか文フリ金沢で折本フェアをやれたらいいなぁとか思っています。春木のんさんが以前文フリ札幌で開催されてたのみていいなぁって思ってたんです。

 

雪の降る窓の外からやってくる むくむくむくとふくらむ夢が

 

おしまい。