超短篇・500文字の心臓、競作タイトル「魚と眠る」に参加してました。大分時間が空いてしまいましたが記録用として……。
↑暑い日々が続いているので水族館によく行きます
■ 参加作品 ■
魚を描いた。
わたしの脳みそに棲む魚で名前はない。魚であるということ以外に特徴はない。
その魚の隣に妹を描いた。
これまたわたしの脳みそに棲む妹で名前はない。妹であるということ以外に特徴はない。
魚と妹のうえに毛布を描いた。いっぴきとひとりは眠っているのだ。永遠に覚めない眠りというやつだ。
毛布に色を塗ることにした。最初は青で、次に水色、それから紫。寒そうに見えたので赤、オレンジ、ピンクを足す。黄色、茶色、肌色も。あたたかそうになった。
けれど、三つほど使っていない色があった。緑、黄緑、黒。かわいそうなので、その三つの色も塗る。ぐりぐりと塗りたくる。ほかの色ももう一度。
毛布はぐちゃぐちゃになった。ぐちゃぐちゃの毛布のなかで、魚と妹は眠っていた。
ああ、良かった。
これでもう、さむくない。
これでもう、さみしくない。
魚と妹は、もうずっと一緒だ。
■ 選評 ■
今回は21作品と作品数が多かったこと、今さらこんなブログを書いているぐらい、時間がなかったのでかなりはしょっています。
△魚と眠る3
>暑苦しい夜に、寝袋型冷凍マグロ。
このタイトルでコメディに走れるセンスが素敵。
◯魚と眠る6
>とっぷりと夜が訪れる、夢を見る海。
一目惚れです。1行目がいいです。夜の海にとぷんっと沈む感じがしました。
△魚と眠る17
>私が産んだのはハタハタだった。
魚の赤ん坊、ヒトの赤ん坊より育てやすそうでいいな!とか。 産んだのが魚だから乳はいらないってヒトの体が勝手に判断してお乳出さなかったの?とか。 一文読むと感想が倍浮かぶみたいな作品で面白かったです。
◯魚と眠る19
>私が魚に誘拐されたのは小学二年生の時。
ダイナミックな展開と、海の底に静かに沈んでいくような終わり方。 不思議なバランスで成り立っている気がしました。面白かったです。
×魚と眠る21
>何の話をしてる最中だったか、
一番楽しく読みましたが、タイトルの「眠る」とはちょっと遠い気がしましたので逆選に。 途中の空白はなくても良かったように思います。
魚と眠る2
魚と眠る9
魚と眠る10
魚と眠る11
魚と眠る13
魚と眠る14
も面白く読みました。△◯悩みました。時間があれば評だけでも書きたかったのですがこの時間なので面白かったことだけ置いておきます。
■ 選評結果 ■
自作品への選評結果です。
◯正選0点 △次点1点 ×逆選1点
点と評をくださった葉原あきよさん、脳内亭さん、ありがとうございました。
■ 雑感 ■
この回の後全然参加できないままいま8月が終わりを迎えようとしています。次の回は参加したい気持ちです(タイトルにもよるけれど)。