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ひとり反省会(紙街02)

折本フェアに引き続きひとり反省会です。今回は11月半ばに開催されたフリーペーパーのネプリ配信企画「紙街02」。概要は下記の企画者さまのツイートを参照ください。

上記の企画に、月島あやのさんとの合同ネプリ「inorganics」で参加させていただきました。プリントした参加作品への感想、自作品へいただいた感想と反省、その他思ったことなどをまとめました。

注)配信数を出しているので苦手な人は感想まででブラウザバックか画面を閉じてください。

 

【 参加者様の作品いろいろ 】

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自分たちを含め24名の方が参加しており、うち15名の方の作品をプリントしました。私がプリントしたのはフリーペーパー系に読み物系、お役立ち系がメインでしたが、飾っておける素敵なイラストや、カバーや包装紙になりそうなグラフィック系の柄物もありました。どんな作品があったのか見てみたい方のための一覧に下記をどうぞ。

ちなみに折本フェアで散財しすぎたので予算は1000円におさえようと思って1500円ぐらいになりました。折本フェアに比べてプリントした作品数は多くないのですが、カラーイラスト・写真の作品、ページ数が多い作品をプリントするとどうしても費用が高くなりますね。その分面白かったり読み応えがあって、お値段以上は楽しめたことは間違いないのですが、自分の予算を見直さなければならないなぁと思いました。

ということで特に良かったり好きだったりした作品の感想です。カテゴリーはなんとなくです。分けるのが好きなだけです。折本フェアと違い、一部作品を読み返して書きました。

 

● フリーペーパー

企画者さまのフリーペーパー。紙街01のときもそうだったのですが、モノクロイラストならではの味わい深さがあって、線のざかざか(語彙力行方不明)した感じが素敵です。なぞりたくなります。それぞれの石に対する思い出や気持ちが丁寧に綴られたコメントもきゅんきゅんしました。特に透石膏の燐光するというのを見てみたいと思いました。水晶と苔のお庭も気になります……! コメントに美味しそうという言葉が散見されるのも面白かったです。このフリーペーパーを見ていると鉱物が欲しくなってきました。わたしも何か買いたいです。

 

遺跡の中から発掘された古い書物のような雰囲気が感じられる、とてもおしゃれなペーパー。鉱物のイラストは光沢がすごく素敵で、特にベニトアイトのきらめきが好きです。見る角度によって色が変わるのいいですね。トルマリンの途中から色が変わるのも不思議な魅力がありました。購入にまつわるコメントにへぇ〜となりました。海外通販サイトというものがあるんですね。知らなかったです。

 

鉱物愛に満ち満ちたとても素敵なペーパーでした。今回読んだ中でいちばん鉱物の専門的なことが書いてあった気がします。といっても難しいことはなく、鉱物に詳しくないので、ほどよく勉強できてよかったです。鉱物はひたすら眺め回すもの、雲母は剥がしたくなるものだということがよくわかりました(笑) 特に雲母を剥がすのがとても魅力的に思えて、これはわたしも雲母を買って剥がすべき?と洗脳されつつあります……。イラストはSmokyquartzが一番好きです。

ご縁があって、このペーパーを読んだ後、雲母のたぶん剥がされたものを触る機会がありまして、これはなるほど剥がしたい!ってわかりました。雲母お迎えしたいです。

 

● イラスト

今回唯一出したイラストメインなフリペです。ファンタジックな雰囲気がとても素敵で、簡単なコメントもあるのですがこれがまた詩的で、このイラストをモチーフに物語が作ってみたいと思いました。二色刷りのような色使いも素晴らしい……飾って眺めたいきらきらのうつくしさ。

  

● 小説

二人の男の子が、見つけた石から、光を受けて色を変えるその姿から、思うこと、願うこと。切なさ成分が多めで、ツキンと胸が痛くなるけれど、どんなときもお腹がすく、そんな風に生きていくことを受け止めている物語でした。ちらちらとSFっぽさとディストピア的な匂いがしてそれも好みでした。

 

人魚の青年と人間の少女の恋物語。とてもロマンチックで、でもとてもとても深いかなしみもあって、人魚の幼なじみの偏屈イカの明るさに救われる気持ちで読みました。とても素敵なお話でした。 

 

とても良かったです。あるバーでの女と男の出逢い。それは奇跡か神様の悪戯か、それとも試されていたのか、そんなことを思いました。文章に酔いしれ、その酔いが一気に冷めていく、そんな感覚で読み干しました。気がついたらもう終わりで、流れていった悲しみのカケラを見つめているような気分です。紙街01の作品も読んでいるのですが、とても自然に、そして不自然に、現実世界が歪む作風で、好きです。

 

ボーイ・ミーツ・ガールなファンタジー。地底湖という場所のせいか、美味しそうなチーズリゾットのせいか、ラピュタを思い出しました。この二人はこれから旅に出るのしょうか。続きが気になりました。あと裏側のイラストがとても好き♡ 

 

夫婦のひとときを描いた500文字小説。「宝石の林檎は齧って体内に取り込むことができない」この一文とその次の文章がすごく好きです。そして書かれた小説の制作過程がついているのが良かったです。他人様の創作過程大好物なので。そこから企画の宣伝に繋げられているのもお上手でしたw

 

● お役立ち

短歌や掌編を書く人にオススメしたい原稿用紙。ちゃんと物語もあるのが素敵でした。3種類全部印刷+200円入れて20円残ったからモノクロでもプリントしてみました。使うの楽しみだけどもったいなさがすごい。便箋代わりに大切なひとへのお手紙にするのも良いかもしれません。こちらだけ紙街02開催中のみのプリント期間でした。こういう期間限定も良いかもしれません。

 

とても素敵なミニカレンダー。一枚一枚の写真がとてもうつくしいです。鉱物のつぶつぶ感というか結晶のかたちというか、そういうものがきれいに撮られていて、鉱物の魅力が詰まっていてとても素敵。このまま張って眺めておきたい気持ちです。欲をいえば1年分欲しかったです。

 

素敵なポストカード。A4サイズの光沢紙に2枚まとめて印刷してきました。特にアップの写真は石のごつごつ感が出ててお気に入りです。引いた方はやわらかい雰囲気が素敵です。綺麗に切り離して(がんばる!)クリスマスのメッセージカードにするのもいいかなぁと思っています♪ 

 

● その他

うつくしい文章と写真にうっとりする写真×掌編作品。紫の石の断面がとてもうつくしく、石の中ってこんな風になってるんだ!って感動しました。物語に出てくる「紫の晶洞」という言葉にもぴったり。最後の四の瞳という表現が素敵です。L判のネプリは初めて出したのですが、写真用なので映えますね。飾っておきたくなる雰囲気があります。 

 

著者の誕生石である「ペリドット」に関する五行歌集。幼い頃の記憶から始まる素直な歌が胸に響きました。「隕石に紛れ込む〜」「〜きっと歴史の隅で〜」「〜いつもは目立たないすがたは〜」が特に好きです。 紙街01の作品も読んだのですが、とても素直な作風が素敵です。

 

 

振り返ってみるとイラスト系をもう少しプリントしておけば良かったなぁと思いました。いまのところイラストを飾る場所がない(飾ると小人の襲撃がある)ので今回最初から選外にしたのですが、クリアファイルに保管でも良かったかなぁと。ネプリは形状が自由いっぱいで、それも面白いところではあるのですが、せっかくの素敵な作品だからふさわしいかたちで保管したいなぁと思うのです。

 

 

【 自作について 】

告知記事や詳細は下記をご覧ください。

● 配信数

セブンイレブン:71回 +その他コンビニ:6回 =合計:77枚

こんなに出たの初めて過ぎてびっくりでした。通常は折本フェアの記事を見ていただけますとわかりますが、3つ合わせてこれの半分ぐらいです。企画のちからのおそろしさ(ありがたさ)がよくわかるので数字を出すのは大事です。しかもね、たぶんこれ少ない方なんじゃないかなって(Twitterで見たプリントしたよーの画像報告の比率的に)。

 

● いただいた感想(ありがとうございます)

これ以外にもリプライやDMなどで直接感想をいただきまして、本当に本当にたくさんありがとうございました。

 

● 反省とか

DMであやのさんに送ったコメントの抜粋に、さらに深く反省を込めました。

・テーマ

鉱物というテーマ性を生かしきれなかった気がしてなりません。宝石と何が違うのっていうのがずっと頭にありました。短歌連作はその辺のごちゃごちゃを無視してファンタジーに突っ走りました。連作の中であやのさんが拾ってくれた歌は自分でも好きですが(特におやすみ〜は)、連作としては未熟です。未熟だけれどこれが今の精一杯であることもまた確かなのでちょっと連作について勉強しなければなりませんがんばれわたし。「宝石になれなかった石」はそういうごちゃごちゃを素直に出した話でした。あれが一番テーマに沿っていた気がします。最後に自分の短歌を解凍して小説にするっていう実験をしてみました。あのパターンは前にも300字SSポストカードラリー「鏡」でやりました。村滅ぼすの好きみたいです←

・仕様

今回A3→文庫サイズ折本としたのですが、A3だとその場で折らなければならない、綺麗に折れなくていや、みたいな意見をちらりと見たもので、ちょっとアンケートを取りました。

母数は多くないのですが、次回も同じ仕様でいくことにしました。

・レイアウト

読みやすくつくりました。ここでは鉱物というテーマに合わせて、飾りを極力省き、中の作品が光るように努力しました。でもちょっとさびしかったかも。次回は植物なので読みやすさを優先しつつも華やかな雰囲気を心がけたい気持ち(華やかさが苦手です← 次回の検討事項としては、ノンブルを入れるか、それぞれの作品に著者名を入れるかの2点。著者名は普通は入れるという感覚があるんですけど、これは表紙に書いてあるのでいらないかなって外しました。シンプルにできるところはしたいのです。

あと、セブンイレブンでの印刷をメインにした折本を作るなら、レイアウトはきっちり作らないほうがいいです。折本にしたときすべての余白5mmぐらいずれても大丈夫なように制作することをおすすめします。セブンイレブンは印刷は綺麗なのですが、センターに印刷してくれないのです。だから紙に沿って折るとセンターがずれます。今回の折本はそのズレを考慮してかなり余白をもたせているので、他ページに内容が入ることはなかったはずです(もしあったら余白6mmに変更しますので教えてください)

・あとがき

コメント数が多かったですね! 次回検討します。行間はもうちょっと詰めて良かったかも。あとあやのさんのプロフ画像が薄いのはわたしがスキャンしてフォトショで明るくしすぎたせいです(直す気力がありませんでした)申し訳ありませんでした。

 

 

 【 最後に 】

ちょっと調べてみたのですが、紙街01の参加者数は22名で、今回24名なので若干増えていました。テーマ的に「海のいきもの」より「鉱物」の方が難しそうと思っていたのですがそんなこともなかったのでしょうか(わたしだけ?)。継続参加されている方も9名いらっしゃいました。ちなみに紙街03のテーマは「植物」で、今までよりテーマ的には参加しやすいのでは、と思っています(ただ春開催なので忙しさとぶち当たるひとも多そうなので、今から準備しておくといいと思います。鬼を笑わせるのです)

なお、紙街03では、今回同様、短いお話をつめつめした宝箱のような感じを目指します。宝箱の中身や外側はいろいろ変えていきつつ、今回の反省を踏まえてクオリティを上げながら、新しいことにもチャレンジしていきたいです。それからスケジュールも余裕を持っていきます。自分ひとりなら無理だけどあやのさんとならやれる気がする!←

継続企画というのは大変だと思うのですが、参加者としては反省を生かせる機会があっていいなぁとも思います。企画者さまが発表されている紙街04まではあやのさんと参加予定なので、いろいろ試行錯誤しながらも面白い作品を発表していきたいです。

 

最後の最後に、今回鉱物を調べたり、皆さんの素敵作品に触れてわたしも鉱物を手元に置いてみたいなと思いました。富山住まいなので近場で直接見れる機会は難しいかもなんですが、今はもうなんでもネットで買えるので。たぶんこういうのって惹かれるものがあると思うので、とにかく見てぴぴっとくる子を探したい気持ちです。

 

ということでおしまい。