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書斎カフェ coconie に行ってきました

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一度でいいから行ってみたい!と2年ぐらい前から思っていたカフェに、今年最後の月にようやく行けました。やっほーい!!

書斎カフェcoconie 

その名の通り共有書斎スペースがあり、そこで珈琲を飲んだり食事を楽しみながら本を読んだり書き物をしたりできるという、夢のようなカフェです。古本屋さんの販売コーナーと、小さいながらもサロンがあり、私が行ったときには『川原製作所のしごと展』が開催中でした。

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建物の一番端にある階段を上ったところに扉があり、さらにその奥にある扉を開けるとようやくお店という、本当に隠れ家的なカフェ。ここにお店があると知っている人以外は絶対に入ってこられない雰囲気でした。オーナーさんのこだわりなのか、建物の構造上の問題なのかわかりませんが、とにかく本当にここを開けていいの?と思いながら開ける前に、ちょうど中から店員のお姉さんとお客さんが出てきました。お姉さんに「ご利用は初めてですか?」と訊かれ「はい」とこたえると、書斎の図を見せてくれました。公式サイトにもあるので興味がある方はこちらを。

書斎には9つの席があり、空いていれば(もしくは予約がなければ)、好きな席を選ぶことができます。私が行ったときには ①観察する机 ②働く机 ⑤生きる机 ⑧抗う机 が空いていました。「初めてならどうぞ中を見てみてください」と言われ、白い扉を開けると、そこには書斎風の部屋が広がっていました。狭苦しい感じがしない程度に机や棚、椅子が置かれていて、とても良い雰囲気でした。

私は、入ってすぐ左側の ①観察する机 を選ぶことにしました。なぜかというと、鉱石の図鑑みたいなものがあったのです。そう、ちょうど紙街02に参加した私にぴったりの机ではありませんか。一度書斎を出てカウンターで机を伝え、その後飲み物と食べ物を注文。14時半前後だったので、おやつセット(税込800円)にしました。

それから販売本コーナーとサロンを閲覧しました。

サロンでは蛭谷(びるだん)和紙の最後の継承者・川原隆邦氏による初の個展『川原製作所のしごと展』の第3段「川原製作所への挑戦状!」が見られました。これは書斎カフェ coconie を訪れた方たちが、和紙で作って欲しい作品をリクエストし、そこから作られた作品だそうです。購入もできたとこのブログを書くためにfacebookを覗いて知りました。写真撮影OKとのことでしたので、気になったものを撮っていきました。

f:id:Library7:20171216152026j:plainとてもきれいでした。「浅瀬」というそうです。

海の中から見上げた時の水面を表現されたそうです。(書斎カフェ coconieの公式facebookより引用)

 

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これは過去からやってきたお手紙みたいな感じがしました。

 

 

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こちらは第1部「柿渋による和紙の相性と多様性」の作品で『鯨』(和紙・版画)というそう。鯨好きなんです。

 

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手前は蛭谷紙A4サイズ1枚200円の紙。ここでしか現物は見れなかったそうです。触っちゃダメって書いてあったので触らなかったけど触ってみたかった……。記念に1枚買えば良かったです。上にあるのは第1部『柿渋による和紙の相性と多様性』の 「01(ゼロイチ)」。和紙とは思えない迫力。銅板みたいでした。

 

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手で触りたくなる感じの手帳でした……(触ってはダメでした)。あとでfacebookを見たら購入ができたそうでうぁぁぁとなりました。1冊税込19,000円なので手が出たとは思えないけれど……でも、みたいな。

外側の革がイタリア産、内側の紙が富山の桂樹舎さんの型染め。中の紙が川原製作所の蛭谷紙です。全てが職人さんの手作り。(書斎カフェ coconieの公式facebookより引用)

とのことで、すっごい贅沢。確かに一生もの……。

 

他にも白いライオンとかいました。とにかく素敵でしたし、創作意欲がわきました。時間がおしてきたので販売本コーナーはさらっと見て書斎へ移動しました。

 

 

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↑私の座った ①観察する机 はこんな感じでした(写真撮影は音を立てないようにして、他の方が入らなければOKとのことでした。スマフォの音が出るところをきっちりおさえて撮ればほとんど音が出ないのでそれで撮りました)

 

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↑前述のとおり、下の写真の鉱物が見たくてこの席を選びました。虫眼鏡がついていたので(虫眼鏡とか十年以上ぶりに触った気がしました)、虫眼鏡でじっくりみました。雲母のはがしたいのわかりました(はがされたのが入ってました)。水晶と石英はじっくり見ました。確かに鉱物って宝石とは全然違う、なんかこう、自然パワーみたいなものを感じましたし、ごつごつとした感触がやっぱりなんかこうすごいです(語彙力

 

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↑石を見てたらやってきた「coconie正直ブレンド」と「ほうじ茶シフォンケーキ」。コーヒーがすごくまろやかでした。酸味と苦味はあるんだけど、極力抑え込まれてて、なのにコクがしっかりあって、とにかくすごいおいしい珈琲でミルクいらなかったなってなりました。ケーキもほうじ茶?と思ったのですが、とにかくふわふわでふわふわでふわわふでクリームしっとりでその魔力にやられました。クリームも含めて全部お腹に納めました。美味しかったです。あと珈琲カップのまるみと厚みがとても素敵でした。

 

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↑撮影したのが帰るときなのでコップの中身が空です……。あと右手のミュシャ展の図録は一番上にあったので戻せず(本を損なうようなら戻さなくていいとあって、ちょっと怖かったので帰るときに店員さんに戻せなかった旨伝えておきました)。そう、この展覧会には本当に行きたかったんですけど、何をどうやっても無理だった(妊娠中だったうえ、一人目妊娠高血圧症候群で二人目もその危険性があり、展覧会開催日あたりは血圧がこれ以上あがるなら即入院みたいな状況で東京まで行くなんてとんでもなかった)ので、ここでこの図録に巡り会えたのは本当に運命的というか、せめて図録だけでも見せてやるよと誰かが導いてくれたのかなと思いました。夫が子ども2人を見ている状況だったのであんまりのんびりはできなかったのでもう本当にすごい勢いでばーってめくって気になったところだけ読んだのですが、歴史とか、民族の誇りとか、そういうものが絵に込められているって凄い。数年前に東京でミュシャの展示が行われたときは東京住まいだったので見に行ったのですが、あのときからミュシャの本当に凄いのはスラヴ時代の絵だと思っていて、今回図録をちょっと読んだだけでもその凄さが伝わってきました。と、全然関係ない語りになってしまったのですが、とにかく時間ギリギリまでこれを読んでいました。素晴らしかったです。

それから、手前のメガネのイラストがあるペンケースが、席番号になっていて、中に説明とか書いてあって、すごくオシャレでした。ペンケースっていうのがたまりませんね。鉛筆も入っていて、鉛筆っていうのがまたそそりませんか?←

 

 


滞在時間がギリギリ1時間ぐらいだったと思うのですが、最初から最後まで大興奮だった気がします……。

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帰り。この木の階段すごく好きです。ちなみに横には畑が広がっています。なにせ富山ですからね。

 

誰かと一緒に行くのではなく、一人で行くのが前提のカフェというのが好きです。近場にあったら通うのですが、実はかなり遠いので、次に行けるのはいつになることか……。でもまた行きたいカフェでした。今度は違う机に座ってみたいし、パソコン持ち込んだりしたい気もしますし、ここにしかない本も読んでみたいし、長時間居座ってランチも楽しみたい! とにかくまだまだ楽しみ尽くせていないカフェなので、また行って追加レポを書きたいです。とりあえず来年1回は行くことを目標にしておきたい気持ち。

 

ということでおしまい。