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【水瓶座歌人アンソロジー METEORO】に参加させていただきました

とみいえひろこさまが主催された【水瓶座歌人アンソロジー METEORO】に参加させていただきました。

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18名の方が参加され、短歌が18作品、詩が4作品、小説が1作品の23作品が掲載されています。星図のようなデザインがとても素敵です。ぐるぐる回さないと読めないので(笑)、ぜひプリントして、紙で読んでみてほしいアンソロジーです。

Twitterでいろんな星座の短歌ネプリが発行されているのを、いいな〜水瓶座ないかな〜って思って眺めていたところ、企画してくださった方がいらっしゃったので、しゅっ!と飛びつきました。

わたしは歌人じゃないんですけど、勝手に水瓶座で短歌を詠んでいる人、ぐらいのゆるい意味で捉えましたすみません。

今回は「七乃」名義で短歌5首連作「わたしのかたち」を寄稿させていただきました。名義を変えた理由は短歌を読んでいただければわかるとして、本当はもうひとつ、連作内の短歌の解凍作品を寄稿する予定でした。でした、というのはこちらは間に合わなかったのでここにあげておきます。供養です。

 ゆったりと、流れて落ちる光があれば、それは水亀。

 星から星へ永遠に、祈りの水を運んでゆく、はたらきものでのんびりやさん。

 いつかどこかで見かけたら、どうか三回祈ってあげて。

 あなたのことを、だれかのことを、世界のことを。永い永い時間(とき)を超え、いつかだれかへ、いつかどこかへ、届けます。

 きらきらが、ゆらゆらが、星の光が祈りの水が、透明な甲羅の中で混じり合い、宇宙(そら)をめぐり続けます。いつか祈りが消えるまで。



 それは何かの罰ですか、と問われれば、水亀は、何もこたえず行くでしょう。

透明な水を甲羅で運んでく亀はゆっくり星から星へ

でも作風的には間に合わなくて正解だったね!って、アンソロジー読んで思いました←

そう、実は配信当日にPDFデータをダウンロードしてセブンイレブンでプリントしてその日のうちに読んでいました。Twitterで簡単にもほどがあるだろうという感想を呟いていたのですが、もうちょっとなんか、と思ったので、特に好きな作品をいくつかピックアップしてみました。

 

● 短歌連作「救難信号」河瀬ゆう子さま

ネオサイバー超能力者がWi-FiのPASSを次々透視していく

水瓶座から届く救難信号という、(たぶん)SF連作。4首連作ですが、もっと読みたいと思いました。

 

● 短歌連作「G&G」中田明子さま

去ることを決めた眸(め)だろう手のひらにエヴァの林檎を高くかかげて

ゴッホゴーギャンのことを詠まれた連作でしょうか。じっくり読み込めていないのですが、空気感がとても好きです。

 

● 短歌連作「睡眠時無呼吸症候群」須田まどかさま

吸盤の付いた大きな脚生えて違和感残る悪夢の目覚め

タイトルの通り、睡眠時無呼吸症候群のことを詠んだ作品だと思います。不眠だった頃を思い出して読みました。

 

● 短歌連作「虹を見る」宮本背水さま

みどり児の背にやはらかな陽の射して眠りの森のなか鎮まれり

 6首連作。どれもとてもやさしい。ふんわりとしたやさしさではなくて、縁の下の力もち的なやさしさです。包容力というか、そういう感じが歌全体にあって、どの歌もとても好きです。

 

● 短歌連作「番号札をお取りください」えだまめさま

(わたしです)あなたがあなたであることを確認させていただけますか

かなり好きな連作。静かな暗闇に切実に響いてきます。

 

● 短歌連作「茶人 堀宗凡」小川ゆかさま

亡き祖父はワンピースにイヤリングして心ではなくたましいの人

タイトルの通り、彼の孫を主体として、茶人・堀宗凡について詠まれた作品。引用は1首目なのですが、調べたらこれ事実で、かなり面白い人だったんだなぁって。堀宗凡にとても興味を持ちました。面白かったです。

 

● 短歌 姉野もねさま

水瓶を持って生まれた僕たちのそれぞれ違う水のきらめき

まるでこのアンソロジーの作品のようだと思いました。特に好きな一首です。

 

● 詩「パレード」たかはしりおこさま

ただ「ラララ」だけの歌を

わたしは歌ったり

歌わなかったりする

人生をパレードにたとえた、素敵な詩。とても詩的なのに、どこか身近にも感じられる詩です。

 

● 短歌連作「生と食物」たかはしりおこさま

生きていていいんだわたし包丁を正しく握り正しく使う

食事を作ることは命を扱うこと。私自身毎日食事を作っています。日常化しているその作業は、本当はもっと真摯に向き合うべきことなのだと思い出させてくれました。とても好きな連作です。

 

● 短歌連作「FANTASTIC VOYAGE~素晴らしき航海~」吉野リリカさま

イタリア製高級下着のひらひらに埋もれる老婆ゆめのあとさき

全部は読み込めていないのですが、2首目でボーマン船長が出て来るので、『2001年宇宙の旅』をモチーフにした作品なのでしょうか。華やかな印象ですが、その影もしっかりある作品。 

 

このほかにも素敵な作品がたくさん掲載されていますので、ご興味がありましたらぜひ読んでみてください。現在ネットプリントとPDFで配信中です。ネットプリントは本日中!(相変わらずのギリギリUP)。A3サイズなのでネットプリントご利用か、PDFデータをDLしてコンビニプリントが現実的なのでは?と思います。

実際のプリントはモノクロですが、Twitterではカラーにして、とみいえさまの一首選という、凄くカッコよくて素敵なことをされていました。フルカラーverのプリントも出してみたかったです。

あ、ネットプリントは、コンビニのプリンタに登録番号を入力すると、一定期間(だいたい1週間ぐらい)該当のデータ(PDF)がプリントできるサービスです。具体的な使用方法はコンビニによって異なるので下記をご参照ください。

セブンイレブン

● その他コンビニ

下記の「2.コンビニエンスストアで印刷」の中から印刷したいコンビニを選ぶと印刷方法がご覧いただけます。