2年ぶりぐらいにネプリ以外のアンソロジー企画に参加させていただきました。
志稲祐子さま主催の、詩歌と掌編小説の図書館アンソロジー、第2段『Library2』です。
図書館、それは深い森、
— 『Library2』@11/25文フリ東京H-22 (@BungeiLibrary) November 2, 2018
あるいは・・・沼。
詩歌と掌編小説の図書館アンソロジー第2弾。文学フリマ東京H-22にて頒布いたします。 ご期待ください。#文芸企画ライブラリ#ライブラリ2 #文学フリマ pic.twitter.com/gzkK5T7YhI
『Library2』の話をする前に、一昨年に発行された『Library』の話を少しだけ。実は『Library』にも参加表明をしておりました。一昨年の2月末、〆切当日に参加できない旨を連絡した最悪なのはわたしです← 第2子を妊娠中で、予定日は4月末だったのですが、思ったより早く妊娠高血圧症候群の症状が出てしまい、救急車で運ばれたり入院するしない、妊婦健診以外に血圧受診もなどでまぁばたばた。原稿が出せてもその後の校正作業などが覚束ない(下手をすると連絡が取れなくなる)可能性が出てきたため見送らせていただきました。その節は本当にご迷惑をお掛けして申し訳なかったです。第一弾は参加希望者が多く、途中で募集を締め切ったことも知っておりましたので、本当に、本当に、この阿呆は!って感じです。そんなわたしを第2段に参加させてくださったこと、心より感謝しております。
ということで、一昨年見送った原稿を開いて捨て去り、けれど根本的なテーマは残し、「伸縮する図書館妄想」という、短歌・400文字小説・1300文字小説・短歌という、氷砂糖さんの伸縮小説を参考に構成した作品で参加させていただきました。10年ほど前にチェコ・プラハのストラホフ修道院に行ったときの出来事を元にした作品ですが、内容はフィクションです。校正時に読み返したときは、いまもてるぜんりょくをつめこんだと思いましたが、出来上がった本はこわくて読み返せませんでした← 何がこわいかって、こんなの出してすみません、申し訳ありませんって言いたくなっちゃうんじゃないかっていうのがこわいです(毎回そうなんですけど)。
なので、自作品だけ読み返しておりませんが、寄稿者特権ということで、一足先に出来上がった本は手に取らせていただきました。ありがとうございます。
実際の紙の色はもう少し水色が出ています。まぶされたような銀色がきらきらする、シンプルでうつくしい表紙です。今の季節の空にぴったりな感じがします。
もちろん、内容も先に読ませていただきました(自作品以外は←)。詩、短詩連作、掌編小説のほか、小説と短詩を組み合わせるなどの形式にこだわらない18作品が掲載されています。一つひとつ、作品の形式にあわせてレイアウトされているので読みやすく、余白の広さが、作品世界にゆったり浸らせてくれるように思います。
Twitterでも少し感想をつぶやいたのですが、図書館が好きな方の多くは、思い出の図書館のようなものがあるのではないでしょうか。図書館を好きになったきっかけとか、図書館が居場所だったこととか。
この本はそういう思い出が、図書館が、自分の中にあったことを思い出させてくれる一冊のように思えました。
著者一人ひとりが、自分の中にある図書館を表現した結果、読者の中にある図書館を呼び起こしてくれているのかもしれません。
図書館を好きな方におすすめしたい一冊です。
今週末の第二十七回文学フリマ東京で、文芸企画ライブラリ様 H-22ほかで初頒布されます。お立ち寄り予定の方はぜひお手に取ってみてください。本の詳細は下記をご覧ください。
※余談
わたしの作品は77ページに掲載されているのですが、それがとても嬉しかったです。